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経営管理にとどまらず、製品の改良や各種ビジネスプ口セスの変革手法として取り入れられています。
FMにおけるベンチマークの進め方についての参考例をあげました。
2.ベストプラクティスとはベンチマーキングの鍵を握るのはベストプラクティスの探索です。
「べスト」=最良の「プラクティス」=実践の方法をさしていますが、自社と照らし合わせてみて、自社にとって最良の目標は何かを理解していないと、取り込む過程で挫折するのが関の山です。
ひょっとすると、最良の実践法は自社の中に眠っているかもしれません。
自社の現状分析を行う過程で噌見えていなかった良いビジネスプロセスが他の事業部の中から発見されたり、過去の実践事例の中から発掘されたり、案外、自社の中に眠っていることがあります。
他社の実践課程の詳細を入手するのは司かなり至難の業です。
まず自社の現状分析の中からヒントを探り、そして次に他社のベストプラクティスを探索する方法をお勧めします。
ファシリテイコストの内訳については序章で説明しました。
16科目のファシリテイコストのうち、特別経費科目(2つの減価償却費と資本コスト)を除く13科目について、自社の勘定科目と突き合わせることから作業は始まります。
この時、建物ごとにしか把握できない科目も多く存在することに気付くはずです。
たとえば、賃借料は建物により異なりますし、税金や水道光熱費、保険料もほとんどそうです。
清掃費、保守点検・修繕費といった維持費や環境整備費、セキュリティ費も建物ごとです。
こうしてみていくと、発生する費用のほとんどが建物ごとで計画され、発注され、実施されていることがわかります。
しかし、経理上はコンビュータへの入力時点からすでに建物ごとの管理から外れ、集計されていくことがあります。
既存の経理システムの変更にも触れましたが、管理会計の導入、FM部門の設置、コンビュータ体系の変更、FM戦略の立案等、一連のFM体系の整備は同時並行で進めていく必要があり、体系・体制が整ってファシリテイコスト・マネジメントが生きてくるのです。
その管理の最小単位となるのが「建物」です。
せっかく、建物単位で計画・実施されているファシリティ運営・維持が、建物単位で管理されていないことが多いのです。
体系・体制が整うまでの聞は全社合計された自社勘定科目をファシリテイコスト科目に仕分けし次に建物ごとに仕分けていくしかありません。
数千人の企業でも一つの勘定科目について起票伝票ベースまで遡ると何万という数になります。
これを根気良くパラしていくのです。
該当する勘定科目がなければ省略していってかまいません。
ところが、外部業者に委託している科目について、近距離に存在する複数の建物を一括で委託しているケース(たとえば、フロア清掃の委託など)では、建物ごとの請求ではなく、被数の建物一括の請求・起票・支払いとなっていることがあります。
また、清掃も設備運転監視もメールサービスも委託しているケースでは、これも一括請求となると維持費、ファシリティ運用費、業務支援費が合計された金額となります。
こうしたケースでは、ファシリテイコスト科目に応じて請求も分けてもらうことが必要で、あり、当面は確認しながら仕分けていくしかありません。
ファシリテイコスト分析にあたっては建物ごとの売上や利益データが必要ですが、これも事業部が混在する建物にあっては、権数の建物に存在する事業部内の部署を集計した売上把握はできているが、被数の事業部の部署売上を建物単位で把握するシステムにはなっていない、ということもあります。
いずれにしても、体系・体制が整うまでは、コツコツ根気よく、粘り強く集計していくしか方法はありません。
筆者の経験からいうと、数千人規模の企業では、上記のような伝票ベースまで遡り、売上データまで仕分け集計するのに、大体半年から1年位は必要です。
さらに、図面をそろえ、面積と在席人数も一気に収集・集計する方が賢明です。
少々面倒な作業ですが、覚悟を決めて取り組んでみてください。
組織上の人数と在席人数は異なります。
正確な実在席人数を把握することが大前提で、人数把握はできれば月単位が理想的です。
月中での人数に変化がある場合は、月平均を出します。
月平均は、前月末人数と当月末人数を加えて2で、割った数値です。
月平均人数から年間平均人数を算出します。
賃借料、売上高、付加価値(ここでは売上総利益)を従業員一人あたりで算出しましたが(労働装備率も一人あたりFM有形固定資産額を算出するので同様といえます)、一人あたり単位でみるデータとしては、これらに加えて、減価償却費、資本コスト、業務支援費、生活支援費、家具、パーキング費、統括管理費があります。
これらをさらに詳細に分類した数値、たとえば、業務支援費の中の受付応接サービス費や、逆にこれらをまとめた費用、たとえば、ファシリテイコスト額について一人あたりの数値を算出して、他との比較を行うのもよいでしょう。
また、これらは併せて次に述べる有効面積あたり単位でもみていくことが必要です。
面積測定には各種の方法があり、世界標準も各国の事情により定められていないのが現状です。
各種面積の定義で、国内で主な4種類の測定法をご紹介していますが、ここでは賃貸借面積にもっとも近い数値である有効面積を取ることにします。
賃貸借契約では金額とともに賃貸借面積が明示されているので賃借面積1%あたりの金額はすぐにでも計算可能です。
これが基本と考えるからです。
問題はここからです。
フロア単位で賃借ビルについての数値を算出するだけなら契約金額を契約面積で除くだけでよいのですが、自己所有建物については、有効面積を算出する必要があります。
また、入居しているのが複数の部門・部署にまたがりその最小単位まで面積や金額を算出する場合(社内家賃の課金の場合は必須)や業務支援スペース・生活支援スペースごとの単位コストを算出する場合など、かなり詳細まで分析を行うケースもあるでしょう。
これらのケースでは、面積の元となる建築平面図が必要で、さらに部署ごとの面積や単位金額を出すには詳細なオフィスレイアウト図が必要になります。
ゼネコン・設計事務所の設計も紙ベースではなく電子化されたものに変わってきています。
自社でCADソフトを購入し、自己所有の建物の場合は竣工図書、賃借ビルの場合は契約図面を紙ベースの図面だけでなく、電子データの形でゼネコンや設計事務所から入手して、自社内のCADソフトに保存しながらレイアウト図を作成していくことも簡単にできるようになりました。
ただし、CADソフトで作成されるデータは統一された形式ではないので、ソフトが異なるとデータが聞かないという事態になりかねません。
データの入手とその活用において、ソフト購入の際は注意する必要があります。
現在では、各ソフト聞のデータ共有化のためにDXFフォーマットとよばれる形式での入出力機能を持つソフトを使用するゼネコンや設計事務所が多いようです。
この機能を使えば、同じフォーマットで作成されたデータを相互に交換することによる作業が可能です。
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